トラウマワーク


  • 思考や感情ではなく、体に溜まっている

トラウマワークの中には、思考や感情や記憶などから解消していくのではなく、体からのアプローチを手法とするものがあります。

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ソマティックエクスペリエンス(SE)というトラウマワークは身体感覚を使い、柔軟な神経系を回復すること目的です。

 

  • トラウマのエネルギー

次の動画は、シロクマがヘリに追いかけられ走って逃げているところ。麻酔銃で撃たれ、仮死状態になり、そして、麻酔から覚めて生き返ります。

生き返るとき、体に溜まっていたエネルギーを解放します。ブルブル震えたり、荒い息をしたり、、。これほどのエネルギーが未解放のまま日常を生きていくとしたら?そりゃ日常生きていくのは大変ですね。

参考動画:11分40秒くらいから。これほどのエネルギーが神経系に閉じ込められ巡り続けている。

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↑ヘリに追いかけられたしろくまが麻酔銃を打たれ、目覚める時に神経系に閉じ込められたエネルギーを解放している動画です。

体に残ったトラウマの衝撃は、言葉や感情では届かない脳幹にアクセスする必要がある。 身体感覚、体からのアプローチ。思考や感情で上書きしようとしても、背景に常に巡り続ける膨大なエネルギー。それで日常を生きるのはしんどい。常に危機モードで、、イライラしたり、落ち込んだり。神経系の活性化エネルギー状態と対応している、かもしれない。

エネルギーを解放する必要があるけれど、一気にやるとさらにエネルギーが追加される。過去を見ようとすると、あるいは、感情を見ようとするとさらに活性化が高まりエネルギーを追加してしまう、再トラウマ化。多くのトラウマワークは逆方向に行くようです。


解放で放置しないこと。解放で放置すると崩壊する。解放と同時に、統合されるワークが必要です。ロルフィングは”統合”のワーク。バイオエナジェティック・オステオパシーは解放と同時に統合が起こるワーク。

※精神疾患のある方はボディーワークの対象ではありません。専門家の治療を受けてください。ボディワークを受ける場合は医師の許可が必要です。

 

  • 『トラウマとは神経系を巡る未解放のエネルギーである。』

トラウマとは心や感情や思考(大脳)にはない。体、神経系=『脳幹』に残されている。脳幹にアクセスするためには、言葉は通じない。身体感覚を通して脳幹にアクセスします。

 


  • 私のトレーニング歴

2015年8月 ソマティック・エクスペリエンス(SE)初級トレーニング1・2(札幌)
2016年3月 ソマティック・エクスペリエンス(SE)初級トレーニング2・3(札幌)

 

わたしは身動きできないフリーズ状態(トラウマ)からの回復時、2年半ほどSE(ソマティックエクスペリエンス)を受けていた時期がありました。そして、のちにSE養成トレーニングに参加するようになりました。

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SEは受けていた当時はまだ日本には2人しかセラピストはおらず、超マイナーでしたが現在では心理の業界では早くて安全とされ隆盛しているようです。わたしがSEを知ったきっかけは、ブラジルにロルフィングの最終トレーニングUnit3を受けに行った時のこと、講師にトラウマが多く人とコミュニケーションが取れないことを指摘され、SEを受けるように指示されたことがきっかけでした。SEの創始者であるピーター・リヴァイン博士はもともとロルファー(ロルフィングの施術者)であったため、ロルフィングの業界ではよく知られていました。

 

SEのトレーニングは、初級〜中級〜上級の3つのパートに分かれていますが、私は初級だけ修めています。

※わたしはSEのセラピーは提供していません。また、心理の専門家でもありませんので、精神疾患の治療が必要な方は専門家を受診してください。

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SE 初級トレーニングが終わるちょうどその頃からバイオエナジェティック・オステオパシーの9年のコースを学び始め、そちらの方がトラウマからの回復にはより根本的だと思うようになり、SEのトレーニングは終了にしました。※ボディワークの施術は精神疾患の治療を対象にはしていません。あくまで体が整うことを目的としています。


  • 全体性

部分(たとえば、感情)だけ切り取って何とかしようとしてもうまくいかない。そこの部分の負荷を取り去ることができたとしても、(全体性がシフトしていなければ、)元に戻るか別のどこかがその負荷を引き受けることになる。全体として進化していない。その部分の問題が解消される時は、全体性が進化したから。全体の進化が先で、その部分の解消はそれに付随して起こるもの。だから私は全体性を扱うロルフィング、そしてついにはバイオエナジェティック・オステオパシーへとシフトしたのです。

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感情を解放してもどーにもならん、全体がシフトしないと。。
全体がシフトした時、考え方も認識の仕方も次元が変わる。次元上昇、といえるかも。

だから、部分や問題の解消を目的としたモノではなく
全体性を施術できるロルフィング、そして、究極はバイオエナジェティック・オステオパシーがよいのでは。
でも、
バイオエナジェティック・オステオパシーもただの入り口であって、なぜ、バイオエナジェティック・オステオパシーが究極かというと、その入り口から、広大な領域に到達し、無限の領域に入っていけるから。

だから、実は、バイオエナジェティック・オステオパシーでなくてもいい。そこに到達している手法は本当は色々な分野であるのだろうから。それは、施術に限らずダンスかもしれないし、絵かもしれないし、料理かもしれない。あらゆる分野に共通する。

みたいなこと、書きました。


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ロルフィングのベーシック10シリーズ、バイオエナジェティック・オステオパシーの役割とは、全体性のシフト。何かに頼らなくても、この世界で立てること。

 

  •  部分は全体に含まれる。

全体は部分の寄せ集めではなく、全ての部分が「ひとまとまりに連動し調和した時」に、ひとつの存在として現れてくる。そのとき、”全ての部分の寄せ集め”と、”全ての部分が生きた存在としてのひとまとまりである”ということの差は、その中心にあり全てをまとめ上げている何らかの存在が現れているかどうか。その存在とは、中心軸。物理的なモノとしての軸ではなく、全ての総和でありすべてをまとめ上げる求心力と放射する力を持ったエネルギー的なミッドライン。それは、肉体を超えて、地球の中心につながり、天の中心につながっている、フロー(流れ)を持っている。そのとき、私という存在として、現れてくる。

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感情の解消って、やろうと思っても、できませんよねえ。

いろんなセラピーとかワークとかあって、

感情を解消しようという目的のワーク、ありますよね。

それが、感情に立ち位置を持っている場合は解消できない、って気がついてますか?

感情に立ち位置を持っていない、自然界のリズムに完全に従うワーク、それには可能性あると思います。
どういうこと?😆


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あの頃なにされたから、今こうなっていて、、。

その気持ちを解放しましょう〜。

というやつ、なにもならーん。

仮に、その感情が本当に消えたとしても、なにもかわらーん。

というのは?

われわれは生きている存在だからです。

生きているっていうと、部分がどうにかなっても、全体としてどーにもなってない。その部分がどーにかなってるというのと引き換えに、どっかが矛盾を引き受ける。全体としてシフトしていないんです。

。。

では、感情の解消ってなにか。

感情解放ワークで、
特定の物事や人に対する感情が、もしかしたら、、(たぶん、本当は変わっていないけれど)変わったと思うかもしれません。

でも、ボディーワーカー目線で、体の世界からみたら?

本当に感情が解消しているとき、もう忘れてます。思い出していないことにも気がつかない。
あるいは、もうどうでもいい、ほんとになんとも思わない、、となってます。

そもそもそういう考え方自体をしなくなっている。周りの世界への認識、自分の感情への認識がシフトしている。誰かとか何かのせいで、制限を受けている、苦しんでいる、という目線はもう消えている。

それは、全体性がシフトしたから。

全体性とは、体、肉体、心、精神、スピリット、、世界のあり方、捉え方、私の立ち位置、なにを中心にしているのか?みたいなすべて。

その段階は、どーやら、
エゴから無私へのシフト。わたしのため、からすべてのため、、。

ということが、今の段階と、その先に進んだ段階では、認識できることが違う。

「すべてのため」というワードが意味することが、
今の段階と、調和へと1段階進んだところから認識していることとが、
ゼンゼン違う。

今の段階で、考えられることの範囲の外側にあるから、
もうかんがえてもわからない。わからない。
そうなるしかない。その状態になるしかない。私の存在が。

ですよねー。

だから、解消って、感情の解消って、
感情だけ変えたらいいもんでもない。

その土台である、もっっと広くて、広大な、透明な領域から変わっていく。
というか、そっちにシフトしていく。あり方が。

そうなったら、その感情にフォーカスすることもない。
自然と、もう気にもしていない。

感情解放が目的のワークと、
全体性のシフトのワーク、つまり、天と地を繋ぎ我々を含む世界、そこに立つためのシフト、
その違いが、わかるかしら?


わたしたちは
なんのためにこの世界にやってきたのか?
そして、
なんのために働くのか?


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これにいったいなんの意味があるのか?

私の使命ってなんなのかしら?

この世界って、なんのためにあるんでしょうか?

わからん。

その状態にシフトした時、わかるんでしょうかね。
 

 

  • おまけ

瞑想について。トラウマワークに興味がある方は瞑想にも興味を持っている方が多いのではないかと思います。瞑想にもいろんな種類があって、ものによっては危ないだろうし、いいものもあります。ただ、役に立つものであっても、トラウマを多く抱えた状態の方は、瞑想すると余計に悪化するようです。

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SEの考え方では、フリーズ方向に導く背側迷走神経が優位に立ち、トラウマの解消とは逆になってより悪化してしまう。バイオエナジェティック・オステオパシーの観点では、健全や生命力の領域にいながらにして瞑想するなら解消していきますが、体が十分に調和して安定していない場合は、問題や違和感に吸い込まれてしまい、却って問題を拡大していきます。瞑想は、種類も注意して選ばなければなりませんが、トラウマ状態から離れられるほど回復してからやる方がいいようです。

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たとえば、ヴィパッサナー瞑想がありますね。これはインド発祥のブッダの頃の瞑想法。インドでは仏教が廃れ消滅していきましたが、スリランカとミャンマーに伝わったものが残っているようです。スリランカの方法はゆーっくり歩く手法、ミャンマーの手法はじーっと座っている手法。マントラや想像など一切使わず、ただ、静かに体の感覚を観察していく、ただ身体感覚のみを観察していく方法です。10日間のコースで、喋ったり目を合わせたり書いたり読んだり一切禁止。時間割に従った瞑想を、朝から晩までを10日間。

わたしはミャンマーの手法のヴィパッサナー瞑想に20年ほど前に参加したことあります。2000年に出発した三年間のバックパッカー時代、海外ではいろんなところに瞑想センターがあって、いつか行ってみたいと思ってました。帰国後、京都での10日間コースに何度か参加したことがあります。その頃は京都にしか瞑想センターがありませんでしたが、今では千葉にもセンターがあるようです。

そこでは、注意事項があります。必ず、瞑想方法に従うこと。危険を伴わないように。たとえば、特定の感覚に執着しないように。理由は言われないし、質問しても答えてくれませんでしたが、バイオエナジェティック・オステオパシーなどを学んでいると、明確なのは違和感に焦点を当ててしまうと、拡大して混沌が増していきます。必ず自分がいる場所は健全であり何にも乱されない安定した場所にいる必要があります。そこから、違和感を観察しても巻き込まれません。解消していきます。しかし、まだその健全の領域が十分に現れてきていないひとにとっては、簡単に違和感(トラウマ)に巻き込まれていきます。ですから、10日間コースでは特定の感覚に執着しないことを言われるのだと思います。